資産運用の基本
- 2019.06.12 Wednesday
- 11:27
「老後2千万円必要」報告書に関する政府対応が炎上しています。
テレビのニュースを見ていてもこの話題ばかり。
先日の記事で書いたように、安倍内閣のインチキ・無能さに気が付くきっかけになったこと、資産運用の重要性に気づかせてくれたという点で私は良いことだと思います。
若い人には確かに投資は有効です。
資本主義の仕組みから言っても、株式投資は経済の成長率に連動して上昇します。
預金も金利が6〜8%も付いた時代には有効でしたが、それでも金融機関から融資を受けた企業が成長していく訳だから、預金金利よりも株式投資の方が必ずパフォーマンスが上になります。
問題は個別株に投資するか投資信託を選ぶのかということ。
個別株は企業倒産のリスクがあるので、そうなったら株券は紙屑。
他方で投資信託は、運用会社(ファンド)、販売会社(証券会社、銀行)が多額の手数料を取るので、株式市場全体のパフォーマンスを必ず下回ります(平均での話)。
優秀なファンドなら大丈夫だと思うのも危険です。
ファンドのパフォーマンスランキングを見ると3〜4割も儲かっているところは確かにあるけど、それは運。
5年後にはどうなっているかは分かりません。
昔LTCMというファンドがありました。
米国のノーベル経済学賞受賞者が運用するというので大人気でした。
ところがレバレッジをかけていたためにアジア通貨危機を機に破綻してしまいました。
自分自身で選んだ個別株ならあきらめもつくけど、他力本願の投信で損をしたらそのショックは大きい。
だから投資信託は買ってはならないのだけど、それでは個別株で大損しないためにはどうしたらよいのか。
投資家向けの名著「ウォール街のランダムウォーカー」によれば、銘柄選びはプロがやってもダーツで適当に選んでも結果は変わらないそうです。
とすると分散投資でリスクを分散するしかありません。
「同じかごに複数の卵を入れてはならない」
ということです。
リスク分散のためには最低でも20銘柄以上への分散が必要だと言われています。
その場合はそれなりの資金が必要になりますが、10年以上前から単元株が1000株から100株に変わってきているので300万円程あればなんとかなります。
その中には倒産してしまう企業もあるかもしれませんが、テンバガー株も出てくるかもしれません。
長期で見れば平均で預金金利よりもパフォーマンスは上のはずです。
さらに配当金ももらえます。
配当利回りは1%程度はあるから、これも長期で見れば大きい。
それでももちろんリスクはあります。
なんのリスクも負いたくないというなら現預金で持っておくしかありません。
ただし、リスクがあるという点では実は通貨も同じ。
国家の信用が無くなれば通貨はあっという間に暴落します(日本でいえば、円安)。
戦後の日本やつい10数年前のロシアでは通貨が暴落して、紙くず同然になってしまいました。
財政赤字が深刻な日本ではいつ日本円の暴落が起こってもおかしくありません。
やはりある程度のリスクは覚悟して、個別株を20銘柄ほど選んで長期保有するのが一番良いと思います。
(ただし、決して短期で売買してはなりません)
そして資産の一部は金現物で持つことも必要です。
金現物は金利が付かないどころか貸金庫代がかかったりしますが、通貨暴落時でも資本主義崩壊の事態になってもその価値は変わりません。
そんな金を平時にも拘らず街中の宝飾店で売っている人を見るともったいないなあと思います。
以上のことは私個人の考えではなく、投資を勉強している人なら誰もが知っている常識。
ただし、それは短期では有効ではなく、20年以上の長期の場合にのみ有効だということ。
となると我々老人はどうすれば良いのか?
年金は増えるどころかマクロスライド制によって実質減少していくのだから収入は決して増えません。
となれば「入りをはかりて出を制す」だけです。
つまり節約です。
ケチ臭い節約ではなく、無駄な出費をやめればなんとかなります。
スマホの電子決済を使ってポイントを稼ぐことも有効です。
私の娘の様にネット懸賞で月に数万円を稼ぐこともできます。
ただ一方で、国民の金融資産1300兆円の内、高齢者が88%を持っているという事実。
このお金が出てこない限りは景気も良くならないし税収も増えません。
お金をたんまり持っている人、現役引退後も不動産収入が沢山ある老人にはどんどんお金を使って欲しいものです。
私はもちろん残念ながら「節約」組の方ですが…
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