日本を全滅から救った泉田知事
- 2016.09.01 Thursday
- 23:21
反原発の旗手である新潟県の泉田知事が4戦出馬を取りやめた件はネット上で大いに波紋を呼んでいます。
テレビやネットのメジャーサイトではそれほど大きく取り上げられていませんが、私が今日一番のブログ記事で取り上げた様に、原発政策に疑問を持つ人達には大変な驚きのニュースです。
全国最年少の42歳で新潟県知事に当選した彼は、就任前日に中越地震を体験しました。
東京電力管内ではない新潟県にある東京電力柏崎刈羽原発でも無傷では済まず、東電のメンバーはドアの開閉ができなくなった本館の対策室から屋外に場所を移して会議をしたと言います。
そんな経験をした彼は、東京電力に需要免振棟の設置を強く要請しました。
結果、東京電力は3.11の8カ月前に重要免振棟を完成しました。
もし、これがなければ英雄視されている東電吉田所長も指揮を取ること等できず、社員は全員福島原発から退避せざるを得ず、対策を打てずに東日本全体が高度放射能汚染によって誰も住めなくなっていたはずです。
炉心溶融を免れた福島第二原発だってコントロールが効かなくなって、第一原発同様の事故になっていたでしょう。
そうなれば、日本は全滅でした。否、世界中が全滅したかもしれません。
つまり、日本を全滅から救ったのは泉田知事だった訳です。
彼は、柏崎刈羽原発の再稼働には強固に反対し、世界中から注目を浴びました。
なにしろ、自民・公明の後押しを受けて知事に当選した彼が、政権の意向に反して原発再稼働反対を唱えたのですから、これは大変な驚きです。
そして彼は有楽町の外国人記者クラブで↓の様な記者会見を行っています。
<関連発言抄>
「緊急連絡を確保する必要があると判ったことから、地震が来てもちゃんとドアが開くような免震重要棟の建設を当時求めました。これはむろん規制基準にはないものですが、(事故当時)連絡がとれなかったことから、経験則上、必要と言うことで、要請したものです。結果としてつくってもらうことになりました。携帯電話があれば十分なのではないかという話もありましたが、これを○○につくってもらうことによる安全確保を優先しました。同じ東京電力の原子力発電で、○○にだけあって、福島にないのはおかしい……ということになって福島にも免震重要棟をつくることになって完成したのが東日本大震災の発生の8ヶ月前です。」
「もし、あのとき、新潟県が免震重要棟の建設を求めなければ、当然、福島にも免震重要棟がなかったですし、結果として、東京にいま人がすめていたかは疑わしい」
<動画>
彼は、別の機会に「私は絶対に自殺することなんてありません」とも言い、暗に「私が死んだら、それは誰かに殺されたということだ」とほのめかしました。
そんな彼が直前まで4選に出ると言っていたのに突然取りやめたのには、報道されている以外の事情があるとしか思えません。
福島原発事故以降、全国の原発が稼働を順次停止した時に、政治家や政府、電力会社、さらにマスメディアまでもが、
「電力が足りない」
「電気料金が大幅に上がる」
「エネルギーセキュリテイー上、大問題だ」
「突然の停電に陥る可能性がある」
「縄文時代に戻ってしまう」
とウソを並べ立てましたが、全原発が停止して電力ピークの夏を迎えても、何事も起こりませんでした。
それどころか東電の元社員で現在開業医をしている人や、大学教授の一部までもが、実は原子力発電が一番コストが高いことを暴きました。
エネルギーセキュリテイーにおいても、核燃料は輸入に頼っていることも明らかになり、完全に原発神話は崩壊。
原発立地県の人や若者を中心に再稼働反対デモもあちこちで起こりました。
国会前でも連日デモが起こりました。
それでも、消費税で大嘘をついた当時の野田首相は「大きな音だね」と知らぬ顔。
安倍政権になって以降は、再稼働がドンドン進められていることは皆さんご承知の通りです。
我々の生活に必要不可欠ではないことが既に白日の下にさらされた原発の維持に何故政府はこだわるのか。
ネット上ではいろんな観測がされ、従来は陰謀論として片付けられるような説も今の状況を見れば、決して陰謀論ではないとも思われます。
そしてそんな陰謀論を置いておいたとして一番、明白で分かりやすいのが、原子力村の利権です。
東芝、日立、三菱、富士通、NECを始めとする原発関連メーカー、そして法人格のない電事連から上手いこと献金を受け取っていると疑われる政治家、官僚の利権の為に原発が必要だからです。
泉田知事、そして古賀正明氏が、いずれも原子力を管轄していた経産省のOBであることはとても興味深い。
名も無い市民が声をあげてもなかなか変わらない日本の政治において、彼らの果たす役割は大きい。
泉田氏には知事退任後も、是非国政に打って出て頑張ってほしいと思います。
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